引き続き,「ガンパレード・マーチ」の話。
昨日も書いたように,このゲームでは戦闘があるのですが,そこで敵に倒されたキャラクターは,死にます。あっさりと。
先日の大規模な戦闘で,大切な人を亡くしてしまいました。その人はいつも不機嫌そうにしてて,態度がデカくて,言葉遣いもとても偉そうでした。でも,僕(が操作するキャラクター)にはとても良くしてくれて,ゲーム世界の中での心構えや,世界の謎にまつわる情報を(大きな態度と偉そうな言葉使いで)説いてくれました。最初はゲーム世界の謎を解き明かすのに都合が良さそうだから,という理由で近付いたのですが,話を聞いているうちに人間関係のパラメータも最高値に達し,その独特の思想にも共鳴するようになって,一生(というかこのプレイ中)この人についていこう,そう思うようになっていました。
僕もこの歳になるまで,数多くのゲームをプレイしてきましたが,キャラクターの「死」がこんなに応えたのは初めてです。もっと色んな事を教えて欲しかった。もっとイベントを見せて欲しかった。もっと一緒に戦いたかった。……でも,それはもう永遠に叶うことは無いのです。勿論,最初からやり直せば,そのキャラクターも何事も無かったかのように出てくるでしょう。でも,それは同じキャラクターではあっても,異なる体験をするであろう「別人」でしかないのです。「多分,私は三人目だから」というやつです。
最近の一本道(という言い方が悪ければ,物語重視の)RPGは,ストーリーを盛り上げるために重要人物を殺すことがよくありますが,それはシナリオに定められていることなので,そのゲームをプレイする以上は避けることのできない「死」です。でも,「ガンパレ」での,特に今回の「死」は,僕がもっと要領良く立ち回っていれば,避けられた筈のものです。あの人は,僕の手際が悪かったせいで死んでしまったのです。
たかがゲーム,そこまで入れ込むのは単なる感傷に過ぎないというのは判っています。判ってはいるのですが……
最近,プレステの「ガンパレード・マーチ」というゲームにハマっています。
このゲーム,どういう内容なのか一言で説明するのが難しく,あれこれ考えているのですが,今の所「パズルとアクションではない」という言い方が一番適切ではないかと考えます。
「人類は『幻獣』という敵と戦っているが,戦況がかなりヤバいので,年端の行かない子供まで徴兵している」というのが基本設定で,プレイヤーはその少年兵の一人となって,学校(普通の学校じゃなくて,戦車学校)に通いながら,幻獣と戦います。
戦闘の部分は言わば戦術SLGなのですが,プレイヤー次第で一歩兵として危険に身を晒すことも,司令として部隊を指揮することもできます(デフォルトでは一戦車兵。司令よりは危険だけど,歩兵よりは安全)。また司令の場合は自分の部隊の状況を考えながら「いつどこで戦うか」を決めることもできるようなので,戦略シミュレーションにもなるみたいです。
学校に通っている間は,他人の話を聞いてフラグを立てる,広義のアドベンチャーがメインとなりますが,「仕事」や「訓練」で自分を鍛える育成モノの側面も持っています。またプレイヤーも含めてキャラクターの間には「人間関係」を表わすパラメータが設定されており,互いに「親友関係」「恋人関係」などになることができる,即ちギャルゲーの要素もあります。(女性キャラは,ヒロイン,ロリ,メガネ,不良,エセ関西人,巫女,先生,外人など,それなりに選り取りみどりです)マニュアルによると,二股かけてるのがバレて泥沼…という状況も有り得るようです。桑原桑原。
また,ゲーム世界に隠された謎を解き明かしていく,狭義のアドベンチャーゲームとしてプレイすることもできます。つまり,どんなジャンルになるかはプレイヤー次第と言えます。一度や二度クリアしたぐらいでは,その全容は掴みきれないと思うので,しばらくこのゲームに付き合ってみるつもりです。